り出される獣的な迫力は

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数日後の朝

 

熟睡しはじめていた道楽者が、まったくだしぬけに飛びおきて、この世のものとも思えない空恐ろしい唸りをあげたので、近くに住む何人かの者がびっくりして、小屋――いいようもない家族とともにスレイターが住んでいた穢らしい小屋――にやってきた。スレイターは雪のなかに飛びだすと、両手をあげて、空に向かって跳ねはじめた。そうしながらも、「屋根や壁や床がぴかぴか光って、へんちくりんな音楽が遠くから大きく聞こえる、でけえ、でけえ小屋」に行こうとする決意をわめき散らした。中背《ちゅうぜ》の男ふたりが抑えようとすると、スレイターは狂人さながらの力と勢いで抵抗し、「きらきら光って震えて笑うもん」を見つけだして殺したいと叫びつづけた。あげくのはてに、とめようとした者のひとりを突然殴りつけて一時的に失神させたあと、殺気だった悪魔さながらの恍惚《こうこつ》状態のまま、もうひとりの男に飛びかかり、「空高く飛んで、邪魔する奴は誰でも殺してやる」とすさまじい声でわめきたてた。
 もうこのころには、家族や隣人はあわてふためいて逃げだしていて、勇気のある者たちがやってきたときには、スレイターは姿を消し去り、一時間まえは人間だったというのに、見る影もなくずたずたに引き裂かれたものがのこっているだけだった。山の男たちは誰ひとりとしてスレイターを追おうとはせず、どうやらスレイターが凍死することを願っていたようだが、、遠くの峡谷からスレイターの絶叫が聞こえたので、何とか生きのびていることがわかり、どうにかしてかたづけなければならないと思った。やがて武装した捜索隊が組織され、それをたまたま見かけた州の騎馬警官が問いただして、捜索隊に加わった後、捜索隊の目的が(もともとの目的がどのようなものであったにせよ)保安官のひきいる一隊の目的とおなじようなものになった。
 三日目に、スレイターは木の虚《うろ》で意識を失っているのが発見され、一番近くの拘置所に連れていかれ、意識をとりもどすとすぐに、アルバニーから来た精神科医に診察された。そして実に単純な話をした。スレイターがいうには、酒をたっぷり飲んだあと、太陽が沈むころに眠りこんだらしい。目を覚ましてみると、自分の小屋のまえで両手を血みどろにして立っていて、隣人のピーター・スレイダーの引き裂かれた死体が足もとに横たわっていたという。スレイターは震えあがって、自分の仕業《しわざ》にちがいない犯行の現場から何とか逃げようとして、林のなかに入っていった。これ以後のことは何もおぼえていないようで、精神科医が巧みに質問をしても、何一つ事実を聞きだせなかった。
 その夜スレイターは静かに眠り、翌朝目を覚ましたときも異常な徴候は何一つ示さず、表情がかわっているだけだった。患者を診ていたバーナード医師は、知的な決意によるものであるかのような、淡い青の目にうかぶ特


数日後の朝
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